東洋の白魔術~九字(くじ)

病魔や災厄を祓い遠ざけるとされます。忍者や侍が精神集中の時に使われていたそうです。

漫画の『ナルト』でも良く出てくる描写ですね。(厳密には違いますがイメージです)

2つの方法~九字を結ぶ・九字を切る

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九字結びを切紙九字護身法、九字切りを早九字護身法と呼びます。

・切紙九字護身法(きりかみくじごしんぼう)

1. 普賢三摩耶印(ふげんさんまやいん)
「臨」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて合わせる。
2.大金剛輪印(だいこんごうりんいん)
「兵」と唱え、左右の手を組み、人差し指を立てて、中指をからませる。
3. 外獅子印(げじしいん)
「闘」と唱え、左右互いに中指・人差し指をからませて伏せ、親指・薬指、小指を立て合わせる。
4. 内獅子印(ないじしいん)
「者」と唱え、左右互いに中指で薬指をからませ、人差し指を立て合わせる。
5. 外縛印(げばくいん)
「皆」と唱え、左右の指をそれぞれ外に組み合わせ、右手の親指を外側にする。
6. 内縛印(ないばくいん)
「陣」と唱え、左右の指を互いに内に組み合わせて入れ、左の親指を内に入れる。
7. 智拳印(ちけんいん)
「裂」と唱え、左四指を握り、人差し指のみを立てて、右手で握る。正式には左手の食指を立てそれを右手で握る。右の親指は中に入れる。
8. 日輪印(にちりんいん)
「在」と唱え、左右の親指・人差し指の先を付け、余った四指は開く。
9. 隠形印(おんぎょういん)
「前」と唱え、左の手を握り、右の手を上へ寄り添わせる

 

・早九字護身法(はやくじごしんぼう)

 

人差し指と中指を伸ばし、残りの三指を閉じて刀印を結ぶ。
鞘を用いる場合は、刀印を結んだ逆の手を腰部に当て、刀印を握り込む。
抜刀の要領で、刀印を鞘から抜き出す。

以下の方法で、指を使い空中で描きます。

 

1.「臨」と唱え、横線を引く。
2.「兵」と唱え、縦線を下ろす。
3.「闘」と唱え、「臨」の下に横線を引く。
4.「者」と唱え、「兵」の右に縦線を下ろす。
5.「皆」と唱え、「闘」の下に横線を引く。
6.「陣」と唱え、「者」の右に縦線を下ろす。
7.「裂」と唱え、「皆」の下に横線を引く。
8.「在」と唱え、「陣」の右に縦線を下ろす。
9.「前」と唱え、「裂」の下に横線を引く。
刀印のみの場合は印を解き、鞘がある場合は納刀の要領で刀印を鞘に納めてから印を解く。

こちらの法は、精神集中の為に用いられる事も多いです。

 

名前や呼称は違えど、白魔術も西洋だけでなく東洋にも存在します。突き詰めていくと奥が深い世界。

東洋の白魔術でも、精神集中だけでなく、復縁や金運をアップさせる等の効能をもたらすものは多く存在ます。